アラフォー女子154cmがバイクの免許を取った話。

運動音痴のアラフォーがなぜか急に普通自動二輪免許を取りました。

アラフォー女子バイクの免許を取る④

そして、卒検。

 家から教習所まではわりと遠い。
 前日、ほとんど眠れなかった。緊張なのか。ただ単に羽毛布団が優秀すぎて暑苦しいだけなのか。とにかく、十時半に布団に潜ったのに気がつけば一時半を回っていた。その後も隣の部屋で何かが派手になだれる音がしたり、薄手の羽毛布団とタオルケットを引っ張り出したりして、一時間寝られたかどうかの状態で試験の朝を迎えた。
 眠気で頭が痛いし目が腫れぼったい。

 眠い眠い眠い。今回で受からないとまたこの眠さ、早起きを繰り返さなくてはならないことになる。たまったものではない。なんとか一度で受かりたいものである。

 本日の受験者は十名。五名ずつ、二班に分かれての卒業検定。嗚呼ついに卒業検定。長かった。ガイドブックの教官からのワンポイントアドバイス欄、四十枠あるのが全部埋まってしまったらどうするんだろう。新しいページ貼り付けるのかな。それとも、ガイドブックもう一冊もらうのかな?もう半分埋まってるんだけど・・・と心配した日々。教官の「へたっぴめ!」という心の声が聞こえてきた時もありました。

 それぞれ「技能検定成績表」なるものをもらい、受験順、所内コースの発表、続いて注意事項。
 一番目に受験をして身軽になってしまいたいと思っていたが、受験の順番は四番目。だいたい四十分後のスタートであった。しかも、コースはこっちじゃないといいなと思っていた方という引きの強さ。こうなってくると教習所内の車の人たちが優しさ発揮して譲ってくれることを期待するのみである。

 コースに出るところから車に譲ってもらい軽快にスタートしたと思いきや、やると思ってました。坂道発進。全然路肩に寄せられない病発病。あれだけモトクロス先生と練習したのに、なぜ。しかし、諦め良く、「もうここで良いや」と、路肩から一メートル以上離れていたであろう車線の右寄りで停車、右合図、確認、発進、ちょびっとだけ右に寄せて坂を降った。普通の人はきっと一本橋であったり、急制動が苦手なんだろうけども。カーブの小回り難しいですね。

 スラロームの出口でアクセル開こうと思っていたのになぜかクラッチを切った以外は大した失敗もせず、停車位置に。安心したのも束の間、ニュートラルに入らない。一速と二速を永遠に行ったり来たりしている。しかしラッキーなことに、教官はすでに見ていなかった。成績表の記入をしていたと思われる。なんとかかんとかニュートラルに入れてエンジンを切り、降車、待合室へ戻る指示を受ける。





 果たして。



 合格!

 見事卒検を一発で合格した。モトクロス先生、オシャレ先生、りくつ先生のおかげである。しかし、卒検担当教官の総評の中で一番ダメ出しが長かった。いいもんね。百点でも七十点でも受かれば同じ免許ホルダー。
 五人のうち、一名はスラロームで失敗して不合格、残る四名は合格。うち三名は女性。教習の待合室にもたくさん女性がいたので、街中に女子ライダーが増殖するのも時間の問題でしょう。大型を受けている女子もたくさんいた。


 今までMotoGPを見ているだけで満足だった自分がここまで来て思うことは。


 女性用ライディングシューズ、二十一センチから展開してもらえませんかね?

女性用グローブ、XSから展開してもらえませんかね?

 小柄な女性教官も何人もいらっしゃったので(しかも大型教えていらした)きっと大したことないと思われているんだろうが、毎回最初にクラッチとブレーキの調節してほしい。そしたら小柄な人ももっと恐怖心なくチャレンジすることができると思う。  人間、自分は自分にしかなれないので、手が小さいとか腕が短いとか足が届かないとか、ウィンカー出すので親指が教習後一週間痛くなるとか、自分が当たり前にやっていることが難しい人もいるんですよ〜!ほんとに大変なんですよ。ちょっとの差でも大きな差。コツがわかるまで自信喪失の日々。でも、身長の低い人の乗車姿勢を最初に教えてくれたらやり直しの時間もっと短く済んだのではないかと思ってはいるんです。「習うより慣れろだ!」っていう教えかたわりと苦手なんです。そしてそんな大人はたくさんいると思うの。

 九月二十七日から始まり、十一月十二日、約一月半で普通自動二輪バイク教習は終了をむかえた。  ライディングシューズはつま先が白いのを買ってしまったため、当初は教習が終わると毎日けしごむかけ。それも、転ばなくなったらかけなくて良くなってきた。地味に嬉しい。  免許、グローブ、シューズ、レインコート、ヘルメット、サポーター入りの冬用上着、防水グローブは買った。



あと必要なもの。




 それは、バイク。

                                 おわり。